2023年の夏。
iHeart Japan株式会社(以下、「iHeart」)の職員の一人が、Women Empowerment=女性の社会進出をテーマに行われている大会「Mrs. Universe Japan2023」にエントリーし、Finalistに選出されました。
彼女が社外活動へ挑戦しようと思えるようになったのも、iHeartに入社してからとのこと。
一体どのような変化があったのでしょうか? 過去を振り返りながらお話しいただきました。
事業部 / 開発課 / 専門職 / 2022年入社
薬剤師免許を持ち、血管内皮細胞の研究に長年従事。
iHeartに入社後は、研究開発だけでなく、特許などの知的財産管理の補佐や新規事業の技術開発などを担当。
- まずは、iHeartに入社する前について教えていただきたいのですが、研究職に就く前は薬剤師として働かれていたそうですね。どんな経験や出来事があって、薬剤師を目指すことになったのですか?
特に薬剤師にこだわりはなかったのですが、昔から医療従事者になろうとは思っていました。幼い頃の私は病気に罹ることが多かったことと、私の弟が病気がちでずっと入院していて、日常の中で医療を身近に感じていたことから、自然に興味を持ち、その職に就こうと思っていました。もともとは看護師になりたかったのですが、昔のイメージなのか、仕事がきついからという理由で親に反対され、看護師の他に心の面からも患者さんをサポートできる職は何かと考えたら、薬剤師かなとたどり着きました。そして大学に進学する頃には、薬剤師になることだけを考えて、薬学部に絞って受けていました。
- 薬剤師を目指した結果、何かご自身に活かされたことがあれば教えてください。
後から薬剤師と決めたものの、元々、薬には興味を持っていました。私は、市販の風邪薬を飲むと効きすぎてしまって、服用の目安どおりに飲むと、すぐに眠くなって倒れてしまったりするので、「効きすぎてしまうのは、どうしてだろう?」という疑問は普段から感じていました。ちょうど薬を数種類服用していた時期だったということもあると思うのですが、生活にも支障が出ていました。
大学からずっと一人暮らしをしていたのですが、アレルギーと特発性過眠症(睡眠障害の一種)になったことがきっかけで実家に帰ることにし、その頃から薬の服用と食生活のそれぞれを見直し始め、今では普通に生活できるようになりました。これまでの「普通」を改めて見直すことで、だんだんと薬の効き方についてわかってくるようになり、過眠症の薬においては、主治医の同意も得た上で、自分で服用量の調整もしていました。自分で自分のその時々の体調を見ながら量を減らしてみたりすると、徐々に調子も良くなりましたし、嬉しかったですね。
- 薬剤師をずっと続けるのではなく、研究職へ転職されたのは、なぜですか?
薬剤師はもちろんやりがいのある仕事でしたが、大学院の頃はずっと研究をしていたので、やっぱり研究がしたいなと思ったことがきっかけでした。当時の私の勤め先は医療センターで、たくさんの外来患者さんと接することができず、担当する入院患者さんと接するくらいしか患者さんとの接触機会はありませんでした。また、地域の少し大きめの病院ではあるものの、専門性があまり高くないことも、自分の中で葛藤がありました。薬剤師と言っても接客業に近いもので、それはそれで楽しいのですが、実際は夜中におばあちゃんの話し相手になったり、病院での勤務だと専門性の高いことができると思っていたのですが実際は違ったり、このまま続けることも何か違うなと感じるようになり、転職を決めました。
- 自分がやりたいことと、実際の業務に乖離があったのですね。研究職へ転職してからは?
大学生の頃は医療と関係ない基礎研究をしていたので、最初はその分野で探していました。しかし、全く募集がありませんでしたので、「関西圏で募集が出ている研究職」と条件の幅を拡げて探し、たまたま求人が出ていた大学の研究所で、iPS細胞を肝臓の細胞に分化することに従事しました。ただ、ここではテクニシャン(研究員の指示に基づき実験を行う補助員)職であり、研究ができなかったため、専門性の高い知識を身に着けるためにはどうすれば良いかと考えていました。その時に、大学院時代の先輩から話をいただき、山下先生(iHeart創業者)の研究室に入ることを決めました。
- 病院、大学を経て、企業に移られたようですが、まず、iHeartに入社しようと思ったきっかけは何ですか?
当初は企業に勤めるつもりはなかったのですが、今まで研究室でやってきたことが社会に還元できるということは嬉しいなと思ったことがきっかけです。研究室にiHeartの職員の方が来られていたので、会社自体は以前から知っていました。入社初日に来られた職員の方もいらっしゃったりして、私も一緒に迎えていました。
- 外部からiHeartを見ていて、どのような印象を抱いていましたか?
正直なところを言うと、当時は、あまり良い印象はなかったです(笑)。それでも、ずっと山下先生の近くにいたので先生の凄さや人柄などは知っており、今のiHeartでの主要事業である再生医療等製品開発事業の旗艦製品の基盤技術を生み出す頃も近くで見させてもらっていたので、私も製品化の面で協力できるかなと思ったことが大きいですね。
- 山下先生も嬉しいですね。そしてiHeartへ入社され、まずはどのような業務を任されましたか?
社内研修を一通り行い、新規事業の技術開発に携わることとなりました。もともと血管内皮細胞のことを研究していたので、その関連業務をさせてもらえることは嬉しいのですが、やや惹かれない分野だったことは今でも覚えています(笑)。実は山下先生の研究室にいたときに少し携わった分野だったのですが、あまり良い手ごたえを掴めていなかったので、ちょっと乗り気ではなかったです。もちろん仕事なので嫌だと言わないですし、自分で色々と考えて提案するなど、成果を出すために日々努力しています。今はそれだけでなく、特許などの知的財産の管理など定常的な業務にも携わるようになりました。
- 研究だけをしていた頃から分野がかなり拡がったかと思いますが、その中でも特に強く達成感を抱いた業務はどのようなことがありましたか?
ある特許に関する調査をしていた際に、「これだと的確な論拠になる!」と思える資料を探し当てられたことは、すごく嬉しかったですね。私は探索系の調査が苦手なので、なおさら嬉しかったです。1~2日経つと忘れていますけどね(笑)。逆に、嫌なことがあったとしても、1日くらい休みがあれば忘れられます。
- オンとオフの切替えを上手にされていますね! いつもは、どのようにお休みを過ごされているのですか?
最近は基本的にバタバタしていて、気付けば予定が詰まっている状態です。家に1日中いる日でも、ひたすら溜まった家事をこなして、外出する日は、家と外出先を3往復するくらい、様々な場所へ出かけています。最近は、人との繋がりで呼んでもらって出かけることが増えてきました。今年チャレンジしたMrs. Universe Japan2023のコンテストの方々との繋がりで増えたこともありますし、そこから派生した繋がりもあります。前は職場と家の往復だけだったのですが、そうでなくなったのは、このコンテストがきっかけですね。そのおかげもあり、仕事とプライベートの両立が上手くできていると感じています。
- では、休日に変化があったように、iHeartへの入社前後でご自身の考え方や行動に変化はありましたか?
大学の研究室にいた時は「個人」で仕事を進めており、相談事があっても、すぐに聞けるという状況ではなかったですが、iHeartでは「チーム」であるという違いが大きいです。自分がちょっと困ったことがあったとしても、相談しやすい環境だなと思っています。入社当初は、1人で考え込む癖が強く残っていて、無意識に抱え込むことがよくありました。そんな時に上司との個別支援面談(1-on-1 meeting)で、「みんなに助けを求めても良いんだよ」ということを仰っていただいて、その一言にとっても助けられました。実際に心掛けて実践すると、自分が思っている以上に答えが得られる機会が多くなりました。今でも、みんなで協力しようとする体制は、「自分ばっかりが背負わなくて良い」と感じられるようになり、私の精神的安定にもつながっていると思います。
- そんなiHeartで働いている人たちは、どのような人たちの集まりだと思いますか?
一言で言えば、「個性が強い集まり」ですね(笑)。良い意味で、研究者らしさを感じないです。世間一般には、自分の意見を持っていても、言えない人がいるかと思うのですが、iHeartのメンバーはその意見を言える人が多いなと感じています。その他にも、仲良くしようとする温かい雰囲気を感じます。
- 色々とお話くださり、ありがとうございます。最後に、iHeartへの入社を検討されている方へメッセージをお願いします。
色々経験してみたいとか、自分のやりたいことがあるとかいう想いを持っている方でしたら、iHeartは合うと思います。仕事なのでもちろん上司などからの指示はあるものの、「自分で考える」ことを基本として行動していくのは、他の会社ではあまりないのではないでしょうか。人数は少なめでコンパクトですが、その分色んな業務に携われるのは、良い経験になるんじゃないかと思います!
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